羅生門のコケ
羅生門は新見市の草間台地にありますが元々鍾乳洞であったところが崩れて一部残りそれが門のようになったところから名付けられたものです。羅生門は1930年に国の天然記念物に指定されました。
なぜここが有名かといいますとここには貴重な動植物が生存していることが分かってきまして特にコケは亜寒帯から亜熱帯までの種類が約180種はえていたそうです。
そのコケの中には環境庁が選定した9種の絶滅危惧種と2種の準絶滅危惧種が含まれているそうです。また何種かの新種も発見されています。
しかしながら1983年から1987年にかけて観光開発が行われて環境がかわり羅生門付近の乾燥化が進みまして今までの鬱蒼とした感じであった自然が明るくなりコケにとっては非常に悪い環境となってしまっています。何種類かの貴重な種類が今も生き延びているかどうか定かではないとのことです。
現在は観光開発を中止して施設は撤去されていますが一旦壊された乾燥化した自然はそう簡単に元に戻るはずはありません。
ところでコケは学術的には蘚苔類といわれています。これの特徴は
1)蘚苔類には根がありません。一部仮根があるものがあります。
2)茎と葉がはっきりと分かれている。
3)葉に葉緑体を持っている。
4)胞子体を持っていて胞子で増える。
皆さんの中でもし羅生門に行かれることがありましたら絶対に貴重品種のコケ類を取らないようにお願いいたします。
|