この私たちが住んでいる地球は46億年前に誕生しまして、36億年前に海の中で生物が誕生しました。この当時の大気は酸素は0%、炭酸ガスは20%も含まれてとても生物が地上で住める状態ではありませんでした。
それでは現在の大気の成分が酸素20%、炭酸ガス0.03%というように酸素が増えたのはなぜでしょうか。それは最初に誕生した生物シアノバクテリアという藻の一種の微生物が小さい体でありながら光合成によってせっせと大気中の炭酸ガスを酸素に変えて現在のような大気の成分に変えていったからなのです。このことにより陸上でも生物が住める環境が整い、また生物の進化ともあいまって地球上に現在のような3000万とも5000万種ともいわれる生物が繁栄することが出来たのです。
文明が生まれる以前は生物は互いに敵対関係にありながらも共存してお互いを助け合って生きてきました。地球上の生態系は大きく分けて3つに分類されます。1つは生産者である植物、2つめは消費者である人間を含めた動物、3つめは分解者である細菌類です。地球上でこの三者のバランスが巧いこと出来ていて全く無駄のない自然の生態系が出来ていたのです。
ところが消費者の一部であった人間が約1万年前に農耕を始めたことにより地球上に文明の花が開いて行くこととなりました。文明は現在地球上で一番やっかいな問題であるゴミと地球温暖化の元である炭酸ガスの増加を生むこととなりました。地球温暖化を防ぐには炭酸ガスを減らす、炭酸ガスを減らすには樹木を植えて炭酸ガスを酸素に変える必要があります。都市のヒートアイランド現象を少しでも和らげることと炭酸ガスを減らすために都市に公園を作り木を植えて緑をしっかりと殖やしましょうというお話でした。
この話を聞きまして人類は何と身勝手なことをこの地球にしてきたことかと考えました。
人類は地球上で最高の英知と頭脳で繁栄を誇っていると思っていましたが、実は滅びの坂道を下りに向かっているのではないでしょうか。地球温暖化現象で世界の先進国が話し合って京都議定書という合意事項が出来ましたが、世界で最大の二酸化炭素の発生国であるアメリカは早々と不参加を決め込みました。ただソビエトの参加により議定書は発効する道が開けておりますが、まさにアメリカの大国のエゴをまざまざと見る思いではありませんんか。
せめて私たち一人一人が各人の庭なり、アパートのベランダなり、あるいはビルの所有者であれば屋上に木を植えて都市の緑を殖やして炭酸ガスを減らして酸素を増やすように努力しようではありませんか。 |