片足のない鳩
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 毎日、駅までの往復4kmを買い物がてら散歩しています。今日はちょっと変わったコースを通ってみようと思い、我が家を出て、表の道を突っ切って、雁木を降りて川に出ました。そこから川筋をお城の方へ行ってみようと上流の方へ歩いて行くと、前方に鳩が一羽、羽をバタバタさせて飛び立とうとしています。

 しかしどうも様子がおかしいようです。いくら羽をバタバタと羽ばたいても飛び上がることができません。傍によって様子を見ようとしますと、ますますバタバタと暴れてどうにも手がつけられない状態ですが、そのまま放っておいて良い状態でないことは確かです。

 よく見ますと草木に絡まった釣りようのテグスに鳩の首の辺りが絡まっているようです。暴れてドウしようもない状態ですが、何とか捕まえて絡まったテグスを鳩の首からはずしてやることが出来ました。幸い首の方は傷もなく元気もよくそのまま放してやりました。

 ところがこの鳩はよく見ると右の足が途中から無いのです。以前に今日のようにテグスに右足を絡ませて取れなくなり足をちぎって飛び立ったものと思われます。もちろんもうすでに傷は癒えていましたがまことに痛々しい限りでした。

 おもしろ半分にボウガンで野鳥を狙ったニュースを新聞で読んだり、海岸で心ない釣り人が残したテグスで被害にあった野鳥のニュースなどを見て心を痛めていましたがまだ現実のこととしては認識していませんでした。我が家のすぐ傍で自分の目で見てまた体験してみてよく分かりました。世の中、全ての釣りをする人が悪いわけではないと思います。ほんの一部の人が要らなくなったテグスを不用意にそこらに捨ててしまうのだと思います。しかしほんの一本の捨てられたテグスが凶器となって野鳥を痛めつけるのかをよく考えて頂きたいと思います。

 また、捨てられたテグスを見た場合は野鳥に害を及ぼさないように持ち帰ってキチンと始末するようにしましょう。

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