翌日になっても膝のところが腫れもせず痛みは多少はあるものの心配な状態になってきたわけではありませんが、意識を一時期にせよ失ったことが心配になってきました。夜になって脳神経外科の先生をしている従兄弟の所に電話して事の次第を話して聞いてみましたところ、可能性とすれば一過性の脳梗塞が考えられるし、今後のこともあり出来るだけ早く専門の脳神経外科で診察を受けて出来ればMRIを撮影した方が良いとのことでした。
そこで翌日糖尿病で毎月定期的に通っている市民病院にいき脳神経外科の診察を受けました。ここでも昨日に聞いたようなことで考えられるのは一過性の脳梗塞でMRIを取ることを勧められました。幸いMRIの予約が詰まってない状態で上手いこと間に予約を入れてくれて一時間ほどでMRIの順番がきました。
MRI室では腕時計、眼鏡、入れ歯、バンド等身につけている一切の金属をはずして寝台の上に上がりました。撮影途中に大きな音がしますからと耳栓を渡され両耳に耳栓を押し込み頭を所定の位置に据えて寝台の上に横になりました。頭を動かさないようにと頭の両脇にパットを詰め込み頭が全く動かないようにしました。
準備が出来ると顔の上にカバーをかぶせてこれから始めますが検査中は”大きな音がしますが動かないようにじっとしていてください。30分ほどで終わります。気分が悪くなったら大きな声を出してください。”との注意があって寝台は穴蔵の中に入っていき、検査が始まりました。なぜこんな大きな音がするのかというほど大きな音で係員の声は聞こえますが遙か向こうで言っているようで不安なことこの上なしです。
もう我慢の限界かなという頃に係員の声で検査はもう終わりましたという声が遙か向こうの方で言っているような小さな声で聞こえてきたときには本当にほっとしました。元の診察室で脳神経外科の先生から脳を輪切りにした状態で映し出されているフィルムを見ながら説明を受けました。
ぴかっと光る部分があればそこが脳梗塞の場所ですからと二度ほど脳の上から下までを輪切りにした映像を見せて貰いましたが、幸いに脳梗塞の部分はなかったみたいです。脳の状態も年並みで特別異常なところはありませんでした。続いて脳の血管が映しだされたフィルムを見ましたが脳の左右どちらの動脈もきれいで、首から顔と脳との部分に分かれる所の動脈も以上はありませんでした。
脳梗塞はありませんでしたが考えられる可能性は一時期の心房細動で作られた血のかたまりが脳で詰まりかけて意識を失いかけたが梗塞にならず直ぐに流れてしまったものだろうとの結論に達しました。次いでのことにと整形外科の方で膝の骨のレントゲンを撮って貰いましたがこちらの方も骨折とかひび割れもなく無事だったことがわかりました。当分は打ち身による痛みがあるもののそれも段々と薄らいできますとのことで診察は終わりました。 |